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株式上場(IPO)と内部統制報告書の提出

 前回は、上場後に開催する株主総会を説明しましたが、今回は、上場時に必要となる内部統制報告書の提出について説明をしたいと思います。

内部統制とは

 そもそも、内部統制とは何でしょうか。

 内部統制は、一般に、①業務の有効性及び効率性、②財務報告の信頼性、③事業活動に関わる法令等の遵守、並びに④資産の保全の4つの目的のために、会社の内部に取り込まれた仕組みと説明されています。

 会社の内部統制について定めた法律としては、会社法と金融商品取引法があります。

 会社法は、大会社(資本金5億円以上又は負債総額200億円以上の会社[会社法第2条第6])に対し、業務全般に亘る内部統制システムの構築を義務付けていて(会社法第362条第4項第6号、同条第5項、会社法施行規則第100条第1項、同条第3)、上で述べた①から④の目的を達成する内部統制システムの構築を求めています。

 れに対し、金融商品取引法は、上場会社に対し、内部統制報告書の提出を義務付けていて、上記②(財務報告の信頼性)の目的を達成する内部統制システムの構築を求めています。なお、この内部統制報告制度は、J-SOXとも呼ばれています()。

  J-SOX…米国において企業会計の不正に対処するために制定されたSarbanes-Oxley Act(略称SOX法)の日本版であることから、J-SOXと呼ばれています。

 以下では、上場時に必要となる内部統制報告書の提出に関し説明をしていきます。

上場会社の対応

 上場会社は、適正な財務・企業情報の開示を確保するため、事業年度毎に、財務に関する情報の適正性を確保するための体制の有効性を評価する内部統制報告書を提出する必要があります(金融商品取引法第24条の441項、財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令[以下「内部統制府令」といいます。]第1条第2項、第6)

 そして、上場会社が提出する内部統制報告書については、公認会計士又は監査法人による監査証明を受ける必要があります(金融商品取引法第193条の22項柱書)

 ただし、資本金100億円以上又は負債総額1,000億円以上となる会社以外の会社については、上場後3年間(厳密には金融商品取引法施行令第35条の3参照)は、内部統制報告書の監査義務が免除されます(金融商品取引法第193条の22項第4号、内部統制府令第10条の2)。

上場準備会社の対応

 上場準備会社については、内部統制報告書の提出が義務付けられているわけではありません。

 しかしながら、上場準備会社は、上場後に最初に到来する決算日から3ヶ月以内に内部統制報告書を提出する必要があるため(金融商品取引法第24条第1項、第24条の441項)、どんなに遅くとも直前期には内部統制報告書の作成に至るプロセスの仮運用を行っておくべきといえます。

 内部統制の構築に関する詳しいスケジュールについては、事前に証券会社や証券取引所、監査法人に確認をしていただければと思います。

2016年4月  執筆:弁護士  小林幸平

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